損害保険大手が、 2015年9月をもって10年を超える期間の火災保険の新規契約を停止する方針です。背景にあるのは、集中豪雨の頻発や都心部での大雪など住宅への被害が増え、保険会社の火災保険の事業収支が悪化していることです。
温暖化などの影響からか、これまでの常識が通用しない規模や頻度で自然災害が起こるようになり、将来の長期的な予測が困難となっています。このため、現在の保険料率で長期間の契約を引き受けてしまうと、将来の事業収支が悪化する懸念があるのです。
ですから、今後の状況に応じて、保険料率を改定できるようにするということです。
今後、保険料が年々値上げされるかも知れないということを念頭に置けば、今のうちに火災保険は長期間で契約をしておくのが得策と言えるのではないでしょうか。新規契約が停止になっても、すでに契約したものは契約期間が満了となるまでは、今後どんなに保険料率が改定されたとしてもその影響を受ませんから、値上がりを回避できるのです。
また、値上がりを回避するだけではなく、長期契約による割引も享受できます。
20年間の契約をされた場合は、1年毎に更新をした場合の15.3年分の保険料 30年契約では21.7年分 最長期間の36年契約となると25.3年分の保険料となります。
※保険会社や商品によって多少異なることがあります。
例えば1年契約での保険料が50,000円であった場合、20年契約765,000円 30年契約1,085,000円 36年契約1,265,000円となります。
これを1年当りの保険料に換算すると1年契約50,000円 20年契約38,500円 30年契約36,167円 36年契約35,139円と長期間で契約するほど、1年当りの保険料は安くなる計算になります。
「引越すかもしれない」「建てかえるかもしれない」といった場合でも長期契約がお勧めです。
長期間で契約した火災保険は、途中でやめてもデメリットがないどころか、引っ越す予定があっても、積極的に活用したくなるほどです。
例えば36年間の契約をしていて5年後に引っ越すことになった場合では、払込んだ保険料の89%が戻ってきます。36年契約の保険料が1,265,000円の場合、1,125,850円の解約金が払い戻されます。
その差額の139,150円で5年間の補償が得られたことになります。
1年契約を更新した場合、5年間の保険料の合計は250,000円であったものが、36年間の契約をして5年後に解約をした場合は、5年間の保険料は139,150円という計算となります。
これまで火災保険は1年間で契約されている先生、長期契約をしていてまだ期間が残っている先生も、
あらためて長期契約を検討してみてはいかがでしょうか。
歯科医療安全共済会では、先生方にとって有益な情報とお手続きをワンストップでご提供させていただきます。現在加入されている内容の分析や必要と思われる補償のご提案、事故が起こった際には、保険金請求のお手伝いまで一貫したサービスを提供させていただいております。
※見直しをご検討されたい先生は、お手数ですが火災保険の保険証券をお送りください。